”ヤンデレヒロイン”の裏と結果予想、見せます

我妻由乃
マンガ「未来日記」ヒロイン?



しばらく前から「ツンデレ」なんて言葉が使われて久しい。コレは…説明は困るが、所謂

「ホラ、あんたにお弁当作ってきてあげたわよ…か、勘違いしないで!!別にあんたの為にやった訳じゃないんだからね!!たまたまオカズ沢山作り過ぎちゃっただけなんだからねっ!!」

という様な性格のキャラクターなんだそうな。まぁ、この辺はウチのHP見に来るような人…特に今回紹介するキャラクター「我妻由乃」のについての考察なんぞを見ようとしてしまうアナタには説明無用だろう。ちなみにいきなり何で「ツンデレ」なんて事を言い出したのかと言うと、この我妻由乃というキャラクターは、イマドキのオタク的ヒロイン類型みたいなモノに当てはめると「ツンデレ」ならぬ「ヤンデレ」なんだそうで、しかもその典型、なんて言われているキャラクターなんだそうだ。

「ヤンデレ」というのは、主人公への想いが暴走し、結果自傷に走ったり、ストーカー行為をしたり、主人公を拉致拘束したり、他者を排除しようとしたりする…そういう「デレデレになって病んでしまった」存在、といった所か。この辺の分類に関してはもっと細かくあるらしいが、正直私にはついていけないのでコチラでも参照にして欲しい。ホンット、オッサンには最近のオタク言語の進化にはついてけませんわ。

さて、今回は「我妻由乃」について考えていく前に、彼女が活躍(?)するマンガ「未来日記」の簡単な解説をしておく。このマンガは、時空を支配する神・デウスの後継者候補に選ばれた12人の男女が、それぞれ未来を知る事の出来る日記(形は携帯電話、巻物、ボイスレコーダー、絵日記と色々)を手に入れ、その能力を用いてのサバイバルゲームを始める、という、所謂バトルロワイヤルモノだ。最近流行の心理戦、知略戦をメインにした「デスノート」「ライアーゲーム」といったモノに、直接的なバトル要素も加えた作りとなっている。10年前、とっくに結果が提示されているにも関わらず、未だ未完結状態のマンガ版「エヴァ」の連載を引っ張り続けて(休載が元凶ではあるが)他に目玉と呼べる作品を失いつつある少年エース誌では数少ない牽引役と言えるマンガだろう。知名度自体もネット上ではこの「未来日記」に関しての記事を書いているブログ等を見つけられるので、所謂「隠れた傑作」的なカルト的人気は持っている作品と言えるだろう。
主人公・雪輝は自分の周囲に起こるあらゆる出来事を予知する「無差別日記」を手に入れるが、この日記は自分自身についての事を全く予知できない欠点を持っている。しかし、今回紹介するヒロイン・由乃は彼に対しストーキングしていた為に手に入れた、雪輝の身に起こる事を10分毎に予知する「雪輝日記」を持っている。つまり、この2人が組めばほぼ完全な予知が出来る、という事になるのだが、それは雪輝にとって由乃が最大最強の敵になる可能性を持つ事も意味している、という訳だ。

ここでようやく由乃について考えていく訳だが、この我妻由乃というキャラクターは容姿端麗にして成績優秀という学園のアイドル、という存在だった。しかし、未来日記を手に入れた雪輝はそんな彼女が自分に対し偏執的な愛情を持っているストーカーだと知る事になる訳だが、ココで彼女の名前に注目して欲しい。

我  妻  由  乃

苗字が「我が妻」になっている事に気付くだろう。いや、もっと突き詰めてアナグラム的に考えると、この名前は

「由(ユッキー)乃(の)妻(つま)は我(われ)」

となるではないか!!そう考えると由乃はストーカー的な偏執を置いておけば、彼女は好きになった理由がボカされているのにも関わらず端から主人公に好意全開で迫まり、遊園地でのデートの際や、vs礼佑編の前半で見せたような、所謂一般の「恋する乙女」の可愛らしさというモノはそこかしこで描かれてもいて、そういう意味ではヒロインとしての純粋な愛らしさも十二分に持ち合わせているキャラクター…苗字が示す通り、オタクが

「由乃は俺の嫁」

なんて言ってもおかしくない一面を持っており、それのみで判断するなれば極めて二次元的なキャラクターと言ってしまっても良いだろう。しかし、彼女は上記した通り主人公への偏執的な想いを持っており、主人公に対する感情にスイッチが入るや否や、その愛らしい瞳は瞳孔が開き、常軌を逸した言動を取る。そしてコレも先に述べたように、彼女が主人公に好意を寄せるに至った理由も一応描かれてはいるが、あまりに断片的で他にも理由、原因があるのは明白(自身でもそれは秘密、と雪輝に話している)である。更に言えば、今後も雪輝と由乃の関係における”爆弾”または”地雷”として描かれる事になるであろう由乃の自宅…電気を止められている上に死体が転がる部屋がある…という、かなりあからさまな”得体の知れない部分”が残っている。

ココで私が考えたのは、由乃という存在…表面上の部分を総合し、かつ主人公に対する狂気的な要素を「都合の良い存在」という形で捉える…ないし「萌え」における刺激要素とでも解釈するなれば極めて二次元的なヒロインであるのにも関わらず、このキャラクターが本来意味しているモノは、実は世のオタクが”憧れ、夢を見つつも心の何所かで恐れ、逃げている”現実世界の女性を意味しているのではなかろうか、という仮説なのだ。そしてその仮説においては上記したアナグラムを引っ掛ければ雪輝=オタクとなる訳だ。

考えてみれば、別段オタク的な描かれ方こそしてはいないが、主人公の雪輝は気弱で人との係わり合いを好まないタイプの…所謂シンジ君タイプのキャラクターだ。ただ、完全に他者から、世界から孤独になる事自体にはむしろ恐れを持っていて、その逃避として空想の友人としてデウスと関わる事となる。ちなみにこのデウスの存在が私個人のこの作品の結末予想では重要になるのだが、それは後ほど語ることとしよう。

そしてもう一つの重要な要素は、ネットの評価でも「最強(狂、凶とも)ヒロイン」とされる事が多い由乃ではあるが、コミックス4巻までにおいて他の未来日記所持者を直接的に殺害したケースは思いの外少ない。そこまでで遭遇した未来日記所持者の殆どは雪輝が消去している。そもそも、由乃の持つ「雪輝日記」は雪輝を守る、もしくは戦う際にはこれ以上無い程有効であるものの、他の所持者と戦うには不向き過ぎる能力だ。雪輝を守る為、雪輝以外の存在を完全にモノとして捉え、扱い、排除する様は過激かつ強烈ではあるが、その方法と言うのは斧、包丁、ハンマー、カッターナイフ…現実的、リアリティのある道具を用いている。つまり、「未来日記」というファンタジーな要素が絡まない部分で人を殺める訳だ。

勿論、雪輝が使うダーツや、刑事である4thの拳銃、テロリストである9thの爆弾、というのも現実的な殺傷能力を持つ武器ではあるが、雪輝のダーツは基本的に相手の未来日記のみを狙っており、9thの様な例外はあるものの、毒でも用いない限りそれそのもので人を殺める、というのは少々力不足であろうし、4thの拳銃に関しても日本と言うお国柄を考慮すると、リアリティが無い訳ではないがやや縁遠い武器であり、そもそも4thのキャラクターとしての立ち位置からすれば別の形で動く武器になりそうな気配がある。9thに至ってはその設定からして少々突飛な部分があり、違う意味でリアリティが薄い。対して由乃がその時々で手にする武器は、我々にとってかなり身近にあり、かつ確かな殺傷能力を持っている事が我々にも肌で感じられ、その分、それを駆使して…主人公を守る、という大義名分こそありはするが、平然と殺人を犯す由乃という存在はより生々しく映る訳だ。

それ故、雪輝自身にとっても必要以上に由乃を信用出来ない存在となる。その理由は彼女のもつ生々しい狂気、偏執的言動から来る得体の知れない部分に恐怖を抱いている訳だが、実の所、他の日記所持者との戦いにいやがおうにも巻き込まれる事を考えると、由乃の存在とその能力は損得勘定では欠かせない存在でもある。9thに指摘されている通り、逆に彼女が敵となってしまった場合、雪輝にとって勝利する、生き延びる可能性と言うのは極めて低く、そういう意味ではこれ以上恐ろしい存在はない。生き残る事を考えれば是が日にも味方に置いておかねばならない存在でもあるのだ。この部分、かなり飛躍した考えではあるが、コレはオタクが日々本当は近づきたい、仲良くなりたいのに実際に近づいてしまうのは怖い…と感じている現実世界の女性…広く取れば友人、といったものの象徴、なんて考えられるのではないだろうか。つまり、由乃の持つ狂気性、偏執的な部分とは現実の女性の持つ生々しさへの恐れ、となる訳だ。

では、そう考えた場合、他の未来日記所持者はどういう扱いになるか考えると、それは雪輝が本当は近づきたい気持ちを持っていたものの、ズルい、傷つける、裏切る…等と恐れていた世間…即ち傍観者という逃げに徹していた自分の周りの世界そのものであろう。怖いから関わりたくない…でも関わらないと生きられない、を突き詰め、関わらなきゃ命に関わる、殺される、とまで発展させた存在が、彼を狙う日記所持者の正体ではないだろうか。だからこそ、雪輝が現実世界にて自分を取り巻く環境、人々に対し感じていた恐怖を現実化するかの様に日記所持者は彼を貶め、傷つけ、裏切る、という訳だ。特に4thの今後の行動などはコレを象徴するようなものになる気がする。

そして、この構図に変化が見られてきたのはやはり10thとの戦いであろう。ココでは未来日記を持たないのにも関わらず、未来日記所持者を出し抜いた新キャラクター・秋瀬が登場する訳だが、ココでの注目ポイントは、雪輝が自身から”友達を作ろう”と動いた事にある。今までも雪輝は知合った人間を救おう、助けようとしていた部分はあったが、それは状況によって、または裏切りによって許されず、果たされなかった。しかし今回は友達を救う為、由乃の暴走を止める為に初めて自ら危険に飛び込んだ。そしてその結果、友達を守る事に成功…コレは上での仮説に照らし合わせると、雪輝の精神的成長を意味している、という訳だ。それに深く関与したのが、新キャラクターの秋瀬、といった具合になる。今後、この秋瀬という存在が雪輝にとってはある種の”導き手”として機能するであろう事は、10thとの決着の際に彼が由乃に言ったセリフに如実に現れている。今後、彼の存在が雪輝と由乃の関係に影響を及ぼす事は必須であろう。

…と、いう事で、この仮説が正しいかどうかは今後の展開を見守るしかない訳だが、今回、「偏愛録」としての初の試みとして、今まで書いてきた仮説が正しいもの、という前提で、この「未来日記」というマンガの結末予想という奴をやってみようかと思う。勿論、そんな仮説なんか見たくない…という人もいるだろうからして、ココからは見たい人、読んでみたい人だけ反転して読んで欲しい。

ともあれ、イマドキの絵柄でイマドキのネタを扱っている作品ながら、久々にヤマカン購入で大当たりしたマンガだったりするので、とにかく今後の展開に大いに期待したい作品だ。完結したら、予想と照らし合わせてまた記事を書こうかと思っている。まぁ、下で書いているのは予想というより希望、なんだけれども。

以下、展開&結末予想

最後に残ったのはやはり雪輝と由乃の2人。2人は今までの関係から「闘わなずにゲームを終わる」という選択をする。
しかしそこへ現れる秋瀬。彼の正体はこのゲームの仕掛け人であるデウス本人であった。
秋瀬は由乃に何かを吹き込む。(例えば、ゲームの勝者になれば神として時空を支配出来るので、例え雪輝を殺してしまっても生き返らせる事ができる上、永遠に彼を閉じ込めて一緒にいる事が出来る、とか)
デウスの言葉を聞き、狂気の笑みを浮かべつつ雪輝に襲い掛かる由乃。徹底的に追い詰められるが最後まで彼女を殺し、自分が生き残るという選択肢を選べない雪輝。
そんな彼を見て(説得を受けて?)由乃は自殺、ないし偶発的な事故にて日記を壊される、という展開。
由乃は最後、遊園地でのデートの際に見せたような笑顔(つまりはオタクが萌えてしまう様な表情を見せつつ)雪輝に感謝し…という展開になるかと。
そこで、秋瀬は雪輝の勝利を告げ、時空の神としての能力を雪輝に授けるというが、雪輝は号泣したまま…そこで1度終わったかのようになる。
…ふと目を覚ます雪輝、そこは自分の家の自室。何時もと変わらぬ朝。
…現実感を取り戻せぬ彼の携帯にメールが届く。送信者はデウス。そう、未来日記を巡るゲームとは第1話冒頭での言葉通り、「空想上の面白いゲーム」でしかなかった、という言わば夢オチ。
デウスは、メールにて雪輝に自分の周囲に目を向け、傍観するのではなく行動する様成長を促すためにこのゲームを企画した、的な事を告げる。いや、コレはムルムル辺りに言わせる、ないしデウスの小間使い程度かと思われたルムルムこそが今回のゲームの発起人であり、デウスはそれに乗った、または立場もデウスより実は上の存在、とか。
ルムルムの口調がジジイ言葉な事や、コミックスオマケマンガよれば、未来日記を所持した12人はルムルムによってスカウトを受けている様子が描かれているので、こういうドンデン返しはあるかも。そうすれば、物語冒頭での雪輝の言葉「まぁいいや、どうせ空想だしね」という伏線?も回収される。
混乱は残るものの、雪輝は元の生活に戻される。気が付いたら自室のベット、というのもあるが、雪輝は放課後教室で眠り込んでしまい(または意識を失って…とか)…という形で夢の中、即ちゲームに参加、という形だと予想。そんな彼が目を覚ますと、そこに心配そうに見つめる現実世界の由乃が。
自分がゲーム内で殺してしまった(偶発的でも)彼女の無事な姿を見て、雪輝は安堵し号泣、自身を自身の勇気で変えていく事を誓う…なんてラストになるか。もしくは、勢いで由乃に告白する姿とかが描かれ、彼を由乃が受け入れる、なんてシーンがあるかも。
その際、彼女の手に握られた携帯には「20XX/7/28 21:10 ユッキーが由乃と結ばれる。 HAPPY END。」の文字があったりしたら、かなり面白いシーンになるかと。

…いや、恥ずかしい位ベタだけど、結構キレイに落したと思うぞ、コレ。
当たるかどうかは責任もてんが。(笑)

なんにせよ、続きが気になるマンガだ。

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