ハイテック VS-TANK ロシア軍MBT T-72M1



今回はハイテックのT-72M1。
VS-TANKでもマルイのバトルタンクシリーズとは別に、独自にリリースされた車体ですね。
第二次大戦のKVやT-34はRC化される事が多いですが、戦後の旧ソ連戦車がトイラジ化されるのってのはホント珍しく、ある意味このシリーズの目玉とも言えるんじゃないかと。

旧共産圏ではソ連崩壊まで最も使われた戦車で、当時としては先進的なフォルムや装備する125mm滑腔砲、自動装填装置の採用…そして何より戦車王国ロシアのブランドイメージから冷戦期は西側諸国から非常に恐れられた戦車ですね。分類としては戦後第2世代に相当しますが、西側のこの区分にはロシア(ソ連)の戦車は当てはめにくい部分もあるようで。
湾岸戦争でイラク軍所属のこの戦車がエイプラムスやチャレンジャー2にボコボコにされていたのが印象的で、以降本車の兵器としての権威は失墜。ロシアはブランドイメージの回復の為、本車の全面改修モデルT-90を開発することになります。YOUTUBEなんかでもシリア辺りの市街地戦でRPG撃ち込まれて派手に爆発するT-72の動画とか見かけますね。

ちなみに、ニュース等でも紹介され、リアル戦車道などとも言われるロシア発の戦車を用いた新競技「戦車バイアスロン」で使われたのもこのT-72ですね。
タイヨーホビー版や本家VS-TANKでは他のカラーバリエーションもあったりします。今回ハイテックが展開するシリーズでは今のところ冬季迷彩のみですが、デザート迷彩だとイラクのイメージが強いのでアレですし、この冬季迷彩仕様はなかなか良いチョイスかと。



前後より

よく言われる事例ですが、現用戦車は機能を突き詰めていった結果、特に第3世代になるとどの国が開発したものも何だか似たような形になってしまい面白みが薄い…という意見ってあります。全面的には同意しませんが、気持ちは分かるんですよね、この意見。
そういう意味で言えば、ロシア(旧ソ連)の戦車は一種独特な形状や思想で作られている傾向…というか、何時までたってもT-34の成功を引きずってるイメージがあって外見的な面白さは西側よりあるんじゃないかな?と思うわけです。

まぁ、イラクで化けの皮が剥がれたといいますか、スペックとかハイテク機器とかそういったものを重視する一部のミリオタな人には「時代遅れ」的にバカにされがちな気もしますが、私ゃ戦車って兵器だからとか強いから好き、ではなくもっと単純にカッコ良いから好き、という類なので殊更魅力的に見えちゃうんですよね。

…だからまかり間違って1/24クラスで履帯がちゃんと4本とも動くオプイェークト279のトイラジとかがリリースされたら…5万円位までだったら買っちゃうと思います。
っていうか、どっか出してくれないかなぁ…私以外誰が買ってくれるかは保証できませんけど。(笑)

ちなみに、90式同様ホントはゴム履帯で、これには連結履帯を装着してます。



側面より

「ドイツ連邦戦車開発小史」という本ですと、西側の戦車は被弾した際戦闘力を失っても乗員を守るという思想があるのに対し、東側…要は旧ソ連の戦車は車体を低く、小型化する事によりそもそも被弾しないように、という思想により開発されてるんだそうで。前回紹介した90式も本車と同様自動装填装置を装備してまして、その砲弾は砲塔後部のバスルと呼ばれる弾薬庫に配置されていますが、T-72の場合は車体側…つまり搭乗員と弾薬が同居するような形になってり、車体への被弾があった場合誘爆の可能性が極めて高くなってしまっています。動画サイトとかの動画でも被弾したT-72が砲塔が派手に吹っ飛ぶ位の大爆発を起こしているのも、この自動装填装置の砲弾配置位置が原因なのでしょう。

ただ、下に貼った90式との写真を見ても分かる通りバスルがない分確かに砲塔は小型に出来る=被弾率は下げられる、と。どっかの少佐みたいに

「当たらなければどうということはない」

のかも知れませんが…もし戦地に赴くの90式かT-72選べって言われたら…被弾しても爆発しにくい90式選んじゃうよね、やっぱり。



上から

割とシンプルな90式と比較して、ゴテゴテとしているのが魅力的。
ソ連製戦車の特徴とも言える潰れたマンジュウの様な形の鋳造製砲塔も見事に再現されてますね。

T-72の装備する125mm滑腔砲は戦車砲弾以外にも対戦車ミサイルを発射可能。ただ戦車砲弾に比べミサイルは高価なので使われないんだとか。
砲弾は弾頭と装薬が分離しており、回転ドラム式で戦闘室の周囲に配置された砲弾を自動装填装置により拾い上げて装填するシステムになってます。
このシステムの都合、APFSDSの矢型弾芯の長さを伸ばして貫通力を増す火力増強が出来ない欠点があります。
また、砲塔が小型かつ低い為に砲の仰角、俯角が取れない為に山岳地や市街地の戦闘は苦手だったりします。
エンジンは780HPのディーゼルエンジン。1500HPクラスの第3世代に比べると非力に見えますが、車体自体が10t近く軽量なのでリミッターを外した状態で時速110kmもの記録を出したこともあるんだとか。
装甲には一部にセラミックやグラスファイバーを織り込んだ複合装甲が用いられており、爆発反応を追加装備されたりもしています。
ただ、イラク等のT-72はモンキーモデルと呼ばれる意図的に性能を落としたもので、装甲は通常の圧延鋼板、砲の弾芯もタングステンではなく通常の鋼鉄のものだった、なんて言われてます。



フロント&リアアップ

前面装甲のワイヤーやソ連戦車の特徴である外付け燃料タンクなんかもカッコ良く再現されてますね。
エンジングリルもエッチングパーツとかが必要でない位細かく再現されています。
アップデートされたT-72にはレンガブロック状の爆発反応装甲が至る所に配置されてますが、正直アレはカッコ悪いと思います。
74式とかもそうですが、適度なゴテゴテ感が第2世代戦車の魅力なんじゃないかな、と思いますね。



砲塔アップ
スモークディスチャージャーの配線も再現されていたりと中々の再現度ではないでしょうか。
このレベルの完成品、しかも可動モデルが簡単に買えるってのはいい時代ですよね、ええ。



戦車兵フィギュア

付属の戦車兵フィギュアですが、後ろ向きに乗せる仕様の様です。
12.7mm対空機関銃が後ろ向きになっており、これを操作しているイメージでしょうか。
90式のと同様、目とかは省略されてます。



90式との比較

90式と比べてかなりコンパクトなのが見て取れます。
コンパクトな分、主砲の長さが際立ってますね。

さて、こんな感じでT-72の紹介でした。
タイヨーホビーが販売していた時には真っ先に売り切れになったのが実はこのT-72だったりします。
第二次大戦のはともかく、戦後の戦車はラジコン化されても西側の戦車ばかりで非常に珍しいってのもあるでしょうし、何より非常にカッコよい戦車ですからね、T-72は。

あ〜しかしオプイェークト279もこのシリーズで出してくれないかなぁ…スケールモデルキットで最近相次いでリリースされたなんて聞きましたし、これを機に…って無理か。
でも、4本の履帯がキュラキュラ動く様ってカッコ良いと思うんだよなぁ…。

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