100選クローズアップ編 その3 2011/01〜


2011/7/27 「血まみれスケバンチェーンソー」 第三巻 (527)
三家本センセの繰り出す超弩級のおバカ漫画「血まみれスケバンチェーンソー」ですが、三巻で遂にギーコとネロの対決に決着が…と思ったのも束の間、まさかの新章突入です!!

解体屋の娘で中学生スケ番がチェーンソー片手に同級生が同級生を改造したゾンビ達相手に血みどろの闘いを繰り広げる…という、三家本氏お得意のB級超えなマイノリティーっぷりが楽しい漫画なのですが、今回は二巻で描かれたギーコと神田に続き、ま○こにミサイルという本作を代表するキョーレツキャラ・爆谷との奇妙な友情や、工作部の2人等々、少年漫画っぽいノリの展開がステキです。

ただ、割とネロとの決着があっさりしてるな〜と思ったらまさかの新章突入な訳ですよ。そしてその新章を飾る最初の新キャラが、ガッコの教室の机の上でシェフに鉄板でハンバーグステーキを焼かせる女…「ひとり校内貴族」のキンバリーこと金張財子!!

…バカです!!バカ過ぎます!!
ええ、これは当然の事ながら誉め言葉です!!

そんな彼女はネロの手下の四天王的な存在に狙われている…との事。ギーコを金で雇おうとするがにべもなく追い返され、やむなくストリーキング(死語だね)して警察にわざと捕まる事に。しかしそこにも追手が…!!そんな彼女を助けたのは…ネロの残党狩りをしているナグルシファーと名乗る謎の少女!!

…なんてイカしたネーミングセンスなんだぁ〜!!(笑)
そしてそのネーミングセンスとはダンチな侠気溢れる性格!!

彼女により逃がされたキンバリーは、彼女の言葉通りもう一度ギーコの元へ…という事で、正にツカミはオッケー(死語)な新章序章!!

いやいや、恐れ入谷の鬼子母神(死語)たぁ、この事だぁね!!


2011/7/27 「アイリス・ゼロ」第四巻(486)

さて、やっぱり書きます「アイリス・ゼロ」最新刊。先ず読み終えて真っ先に思った事は…

…え!?最終巻じゃないの!?

前の巻を「クローズアップ」に書いた際、「恐らくこのエピソードが最後」と書いたのですが、まだ続くんですねぇ…巻末のオマケ漫画「アイリス・黒」でもネタにしてましたが、今回が最終巻、となっていても問題ない様なキレイな終わらせ方になっています。

このエピソードで気が付いたのですが、今回の冒頭、「瞳(アイリス)狩り」の「欠落者(アイリスゼロ)の傍にいると瞳を失う」という噂により、水島への迫害が苛烈なものとなり、学校に来なくなった彼に自分の感情をぶつけるシーンがある訳です。

…で、前の巻ラストで、聖から小雪が水島の「欠落者」としての日常を一つ一つ知るシーンがある訳ですが、ココで思い出したいのは二巻。聖の瞳「物の死期が分かる」をメインとした、彼が経験した中学時代の事件を描いたエピソード。

このエピソードは聖が小雪に聞かせる「回想」という形になっていて、そのラストで聖が小雪にこんな事を言っている訳です。

俺はあの時あいつがいてくれて本当に良かった…でも佐々森ちゃん、時にはそれを快く思わない人間もいるかもしれない。真実がいつも優しいとは限らないんだ。それを忘れないでくれ。

…この台詞、小雪が水島の…彼が敢えて彼女に言おうとしなかった日常を知り、それを経ての行動…土砂降りの雨の中、傘もささずに人目もはばからず大声で泣きじゃくりながら…というものの、ある意味複線的なものだったんだなぁ…とね。つくづく構成が上手い漫画です。

今回は小雪に始まり小雪で終わる…と完全に主役は小雪でしたが、久我ちゃんとのクライマックスでは聖とあさひも大活躍、と、今までのキャスティングを上手く活かしてます。特にあさひが時田を保健室に連れていく際に見せた笑顔…惚れます。(自分で書いといてなんだが、キモッ!!/笑)

今回はまさしく大団円!!という形で締めくくってまして、三巻でちょっと引いてしまった人にも安心なんじゃないでしょうか。笑顔を取り戻した久我ちゃんと時田、ホントに良かった良かった。

あ、下種な勘ぐりかも知れませんが、幼馴染で兄妹みたいな関係である事が明かされた久我ちゃんと時田ですが、今回のエピソードを踏まえるとこの二人がくっつくのではなく、聖と久我ちゃん、あさひと時田…という構図を作者は狙ってるのかな?とも思ったり。特に、聖と久我ちゃんというのは今回思わせぶりなやり取りがあった事ですし、瞳によるトラウマを抱えていた者同士という事もあり、アリなんじゃないでしょーか。ついでですが、久我ちゃんはショートの方が可愛いと思うぞ。(こりゃ私の個人的嗜好か/笑)

と、言う事で今回も面白かった「アイリス・ゼロ」…キャラ萌え漫画でも通用しちゃいそうな絵柄ながら、中身はクソが付く程の真面目な作品。引き続き絶賛おススメ中ですよ。

…あ、でもおススメしといて何ですが、個人的にはアニメ化とかはカンベンな。


2011/7/17 「BUTTER!!! バター!!!」 二巻(680)

以前、ウッチャンナンチャンの番組で芸能人が社交ダンスをする奴がありましたよね?確か「芸能人社交ダンス部」とかいう企画で。バラエティー番組の一企画でしたが、後にコレのみで特番とかも作られたたアレです。今回紹介する漫画「バター!!!」はこの「芸能人社交ダンス部」とかをイメージすると分かり易いかも知れません。

そこそこ話題にはなったものの、基本は地味な漫画ですから恐らく本作の内容を詳しく知っている方はウチのサイトには少ないでしょうから、先ずは概要…というより導入部の流れをば。

明彗高校に入学した元気印の少女・夏は、憧れのヒップホップが踊れると思い込みダンス部に入部したが、そこはダンスはダンスでも社交ダンス部だった。一方、同高校に入学した根暗なアニオタ少年・端場も中学時代からイジメられていた相手に勝手にダンス部への入部届を出され、受理されてしまう。勘違いや嫌がらせで入部したとはいえ、「三ヶ月以内の退部禁止」の校則のせいで辞める事も出来ない。

ヒネた態度でダンスを馬鹿にする端場の態度に、夏は真っ向から反発。果たしてこの即席デコボコペアの運命や如何に!!

…とまぁ、こんな感じ。社交ダンスというと、割と中高年がハマっていく様なイメージがあるのですが、この漫画では高校の部活動として社交ダンスというモノを取り入れています。ただ題材は珍しいのですが、この作品、かなり「王道」なのですよ。

青春部活漫画(ってそんなジャンルあるのかも分かりませんが)としては正に王道的な展開で、各キャラクターの見せる青春の右往左往をあけっぴろげに描写しているのですね。過剰な自意識と自尊心、他愛ない事なのに大仰なまでの挫折感、苦悩…そういった、私の様な世代にはかつての自身にも似たような部分があったなぁ…と感じさせる説得力に溢れています。

そんな中、社交ダンスというモノをきっかけに徐々に徐々に…ゆっくりゆっくり成長していく端場や夏達を見守るのが…何だかとっても楽しい作品なのですね。

特に単行本二巻で端場君が見せた行動…それまでコミュニケーション能力がかなり欠如している根暗な性格として描かれていた彼が、たどたどしいけれどとても力強く夏を叱咤する様が、とてもカッコ良く、まぶしく見えるのです。

そういう意味で言えば、彼等と同世代よりも彼らよりちょっとだけ年上(苦笑)…青春という名の後光を失ってしまった我々の世代の方が、この作品はより楽しく読めるのかも知れません。

ただ、本作には欠点もあります。

それは、ダンスシーン…という程派手なものは練習風景が主体なのでまだ無いのですが、ダンスらしい躍動感やスピード感、リズム感は…この作品では感じられません。作者さん自体、動きのある絵を描きなれていない印象なので、今後はこの部分が課題になって来るかも。この作品の場合、どうしたってクライマックスはダンスシーンになるでしょうからね。

ちなみに、絵柄がかなり少女漫画っぽいのですが、このヤマシタトモコさん、実はBL漫画描いていた人なんだそーな。


2011/7/15 「銀の匙」 一巻(679)

「鋼の錬金術師」の作者の第二弾!!的な言われ方をしているこの「銀の匙」ですが、この作品はむしろ流れ的には「百姓貴族」を経てのこの「銀の匙」ではないかな、とは思うものの、世間的にはやっぱり荒川弘=「ハガレン」なのでしょうねぇ。

人によっては「ハガレン」のイメージが大き過ぎて、次も本格ファンタジーを!!と思ってしまっている人も少なからずいるのでしょうが、むしろ正反対のジャンルを手掛ける…という点では作家としての幅を広げる事でもある訳で。

…って、ミョーに偉そうに言ってますが、実際問題として今回と逆パターンですが、学園モノのコメディーであった「エンジェル伝説」をヒットさせた八木教広先生が、本格ファンタジーの「クレイモア」を連載し、当初は「『ベルセルク』のパクり」とか非難されてましたが、テレサ編で評価を一気に覆してヒットさせてるケースとかありますからね。

ともかく、私としては「ハガレン」のファンにこそ見て欲しい作品…というイメージです。コレはエッセイ漫画の「百姓貴族」にしてもそう。「ハガレン」で描かれていた死生観…もっと言えば"人としてのモノの考え方"という様な部分が、本作なり「百姓貴族」を読むと何となく理解できるのですね。ナゼ、そう考えるに至ったか…そこまでおぼろげながら分かる様になるのです。

そういう意味で言えば、本作も「ハガレン」とはジャンルは違えど根っこの部分は同じなのですね。今回は特に非農家で農業や畜産業に特別な知識がない存在として主人公を配置していますから、彼が感じる「農業」というモノがダイレクトに読み手にも伝わります。そして特筆すべきは所謂「職業漫画」的な雰囲気があるにも関わらず、決して小難しかったり受け手を突き放す様なスタイルにはなっていない、という点でしょうか。

いやね、死生観云々とか「ハガレン」について云々とか考えなくても、普通に面白い…出来の良い「青春学園ストーリー」なのですね。肩肘張らずに読める…コレって漫画ではとても重要な事だと思うのです。ただ惜しむらくは、荒川センセが出産を控えている為か休載が多くなっている…という点。まぁ、ペースが落ちようとも逆に楽しみが増えた、と思えば苦にはなりますまい。

そんな訳で、作品として安心できるレベルの面白さで、「今後の展開も期待して良い」作品の一つかと思います。あ、また何かエラそーな物言いだな。(笑)

連休中に、もう一本このスタイルで漫画紹介しますよ。


2011/7/2 「鬼灯さん家のアネキ」 三巻(549)

…実際に姉持ちで、近所でも評判の仲の悪さを誇っていた身からすると、「kiss×sis」や「ネコあね」なんかと並び、その都合が良過ぎるアネキっぷりに

…いやいやいや…ありえないわ、うん…。

となってしまう作品の筆頭「鬼灯さん家のアネキ」です。まぁ、コレと「kiss×sis」は「義」の付くアネキでもっとご都合主義ですし、「ネコあね」に至ってはケモノなのですが。(笑)

それはともかくこの作品、ショートストーリー漫画的な進行と4コマが混在している訳ですが、今回ショートストーリーの方で主役格になっているのが、吾朗のクラスメイト・水野さん。

何をやったのかは具体的には伏せますが…何と言いますかね、多分本人にもちゃんと説明できない行き場のないイライラ感…世の中で自分のみが絶対的に正しく生きている存在であるかのような思い込み、他人の行動がそんな自分を全て否定している様に見えてしまう。

…クラスにこういう奴いたよね、男女問わず一人くらいは必ずさ。浮いている自分を自覚してるクセに、「あたしってそういう人だから」とでも言いたげな行動パターンを続けちゃう奴ね。

…いやいやいや、私の時はこの役目、間違いなく"私"だったんですが。(苦笑)

いや〜、早い話本人も言っている様に「反抗期」…いや、「へそまがり」。今風の言葉で言えば「中二病」って奴ですか?

この展開にはちょっとビックリでしたが、水野のキャラクター自体、そういうのを匂わせる言動はありましたからねぇ。ま、爆発の仕方がアレですし、作中でもネタにされてますが、河原で男同士で…ってんなら一昔前の少年漫画ですが、男と女でねぇ…?(苦笑)

ともかく、基本引きこもりでモヤシかつチキン、として描写されていたとはいえ、やや病弱気味とされる女の子と殴り合ってマウントポジションまで取られちゃうって…男として…というと変な所からクレームきそうなので言いませんが、体力有り余っている筈の若者として、どーなのよ、と。(苦笑)

…で、ココで逃避に走るというヘタレっぷりを発揮した吾朗君ですが、ココで今回目立たなかった印象のアネキが割とイイ感じでお姉さんしていたのがミョーに印象的です。

そういえば、シスコン一直線な弟・吾朗とそれを翻弄して楽しむ姉のハル…という構図、今回もあるのはあるのですが、結局の所、吾朗というキャラクターは今の所「恋に恋する男の子」なのですねぇ。そういう意味で言えば、吾朗も方向性は違えど水野と同様「中二病」な訳で。水野が尾崎豊系なのに対し、吾朗は妄想系とでも言うべきか。そんな二大中二病患者決戦

「お前、中々やるな」
「そっちこそやるじゃねーか」

イベント以降、二人にも何がしかの変化が描かれていく事になるのでしょうか。吾朗にとってそのキーになるのはハル、という事になるのでしょうが、水野の方はどうなるのでしょう?

吾朗が友人として?
いや、吾朗がもう一歩歩を進めた形で?
いや、吾朗やハルではなく第三者が?

…それとも、変わる事が出来ずに終わる?

この「鬼灯さん家のアネキ」ですが、「クローズアップ」でも紹介しているショートストーリーと四コマの混在という似たようなスタイルの漫画「琴浦さん」と比較してややライトで軽い印象があり、

「面白いし好きだが、あんまり続きとかは気にならない」

という評価だったのですが、今回で続き…というよりどういう形で終わらせるのかが俄然気になり始めましたよ、ええ。


2011/6/26 「ホームセンターてんこ」とだ勝之(364)

ちょっと前のお話。
数年前に、私の家から徒歩5分位の所にそこそこ広いホームセンターが出来ましてね、ココは自社ブランドの工具とか日用品の質が結構良くて、しかも安いので結構通っているのですね。

…で、私が仕事で使おうと思って工具を何点か買おうとツールコーナーで支払いをしていた所、女の人が割り込んできて

「すいません、コードとか束ねる奴…なんて言うのか分からないんですが、何処にありますか?」

とレジの人に聞いてきたのですね。でもレジのパートの人はまだ不慣れなのか(研修中のバッチつけてたので)分からず、「少々お待ち下さい」と内線電話を取り上げた時、つい

「あ、バインド線なら隣の電気コーナーの手前側の川の棚、下の方にある筈ですよ」

と私が即答してしまい、店員さんに呆気にとられてしまいました。どれだけ詳しいんだよ。(苦笑)

さて本題。
「ホームセンターてんこ」ですが、この作品、打ち切りが決まった後に"とある事情で"ネット上を中心に人気急騰した作品なんですよ。私が「100選」で紹介した時点では…確か2巻と3巻が発売される丁度中間位の事だったと思うのですが、その後、何時だったかAmazonで予約しなきゃいけない漫画の新刊とか探している時に、1〜4巻が軒並み売り切れになっていてビックリした記憶があります。

仕事仲間から「ホームセンターマニア」呼ばわりされる程ホームセンターとかが好きで、DIYをする訳でもないのに電動工具大好きな私ですから、嫌でも惹かれるテーマですし、絵柄や作風自体も毒気が全くないのがむしろ新鮮で、大好きな漫画ではあるのですが…お世辞にも売れる作品ではない、と思っていたのです。

モノに溢れる時代でDIYをテーマ…というのは敬遠されそうですし、感動巨編とかそういうのではないし、緻密な計算とかも感じられない…絵柄もシンプル…悪く言えば地味で古臭いモノ…昨今の「流行り」とは対極とも言える作品ですからね。所謂「漫画読み」と呼ばれる様な人向けの作品ではないかと思います。

そんな「てんこ」の人気急騰した理由とその経緯、というのが良く分かるのが、「ホームセンターてんこ増刷への道+」という作者がHPでも公開している漫画。Amazon等でもとあるイベントで配布された同人誌「てんこEX」共々冊子にしたものが売られています。内容はともかくかなり薄い(10枚入りの年賀状みたい)のでコストパフォーマンス的におススメはしませんが、現在東北義援金チャリティーとして作者のHPでも公開されてます。

まぁ、この作品、ネット時代を象徴する評価のされ方をした作品だと思います。作中でネタにする為に実際に作ったものをHPで公開…といった連動もありますが、ネットという新たな「クチコミ」にて人気が拡大した点もそうですし、Amazonで一時期1〜4巻が長い事品切れだったのもネット上での盛り上がりという新たなケースに出版社の腰が重たかったのが原因。イベントで売られたとだ氏自ら制作した同人誌「テンコEX」を欲しいが会場には行けない…というtwwiter等からの声に答えて在庫をAmazonが販売したり…と、漫画作品とインターネットの新たな構図というか、協力体制というようなモノが、本作の一連の騒動で見えてくるのかもな、と思うのですね。


2011/5/29 「タッコク!!!」第六巻(474)

先日完結したので記念に書いときます。いや〜この漫画、同じ作者でアニメ化もされたバトルモノ漫画の隠れた名作「うえきの法則」と何かと比較されてしまっていて、ちょっと可哀想な気がしていたのですが、この最終巻で…やってくれました。(笑)

いやいや…ともかくスンゴイ落とし方をしているんですね、この作品。何と言うか…「機甲界ガリアン」みたい。(笑)

とにかく一度読んで欲しい落とし方なのです。昨今詠んだ作品の中で、この作品に匹敵する落とし方だったのは…うーん…「課長バカ一代」のボブ(「クロ高」のメカ沢の原型)の正体以来でしょうか。
ただ、この作品の場合はちゃんと一巻から付き合って読まないとこの落とし方のキョーレツさは半減しちゃうかもなぁ…。

まぁ、この落とし方の都合上、この「クローズアップ」今回多くは語れないのですが、取り敢えずキーワードは「宇宙人」という事で…って、殆どネタバレか。(苦笑)

でも、このオチ…狙ってやっていたかどうかは置いておいて、かなり漫画読みのパターンを逆手に取った手法なんじゃないかな、と思う訳ですよ。

昔、「スケバン刑事」ってのがありましたよね。漫画じゃなくてドラマの方。「1」は斉藤由貴さんが主人公演じていて、

少年院に入ってたスケ番が刑事かよ!?

というインパクトが…続く「2」では最近ご結婚された南野陽子さんが主人公で、

鉄仮面被った女子高生スケ番ってなんだよ!?

というインパクトがあった訳ですが、「3」になって、浅香唯さん演じる主人公が「風魔忍者の末裔の女子高生」とされた時、逆に

え〜、忍者じゃあ派手な立ち回りとか出来て当たり前じゃん

的に感じてしまい、逆にインパクトを感じなかった…という事例…って、私が当時勝手にそう思っていただけではあるのですが、「忍者」なんだったら何でもアリで当たり前じゃん!!という前提的な意識って、あると思うんですね。今回の「タッコク!!!」の場合、これを逆説的に利用しちゃってオチのインパクトを強めているのですね。

例えば、「リングにかけろ」しかり「キャプテン翼」しかり「テニスの王子様」しかり…メインターゲットである読者層と大差ない世代のキャラクターが人間離れした非現実的な技を繰り出したとしても、漫画読みってのは

そういう世界だからオッケー
フィクションなんだからオッケー
漫画だからオッケー

的な捉え方をしますよね。ネタとして「ありえねー」と笑いの種にする事はあっても、それはあくまで漫画の中での話…現実と混同した物言いをするのはナンセンスな訳です。まぁ、こういう事に「ツッコミを入れるオレカッコいい」ってなっちゃう一部の困ったチャンは置いておき…ですが。

「タッコク!!!」の場合も、「ビックバンクラッシャー」を始めとする物理法則とかそういうの完全無視な技が連発されても、「漫画だしね」で済ませてしまってた訳ですよ。この前提を、「宇宙人」という事でひっくり返しちゃったんですね、この漫画の場合。

だから、逆に説得力が出ちゃうんです。「あ、宇宙人だからなのか」ってな具合に。こうなると、最終巻で明かされた第一巻のあのシーンについての真実に対しても、

「そんなフラグワカンネぇよ!!」

とツッコまずにはいられませんが、ツッコミを入れつつも笑っちゃってるんですねぇ。いやいやいや、ホントこの「タッコク!!!」最終巻、「技あり」な作品になったと思います。

さて、本作のウリ文句として「卓球ラブコメ」ってのがあったのですが、本作の場合、誰が誰を好きだけど誰は誰が好きで云々…というスタイルではなく、状況が許さないだけで主人公とヒロインはハナっから相思相愛な訳です。

そして「ラブコメ」とはいいつつ、メインで描かれるのはタッコクという卓球バトルな訳ですね。それをして、本作を「ラブコメ失格」として非難する意見とかもあるんですが…

…ん〜、確かにこの作品はラブコメの範疇ではない部分も多い訳ですが、だからといって、テンプレート的な要素に則ってラブコメやってりゃこの作品はもっと面白くなっていたのか?とも思う訳で、本来ジャンルって奴は読者がその作品に触れて判断するものであって、ジャンルが作品を選んだり決めたりする訳じゃあるまい?と思う訳ですよ。少なくとも、ジャンルのテンプレート的なラインから外れてるか否かは、作品そのものの面白さとは無関係の筈。

ラブコメ名乗ってるけどラブコメしてない作品があったっていいじゃん、面白けりゃ。


2011/4/10 「夜桜四重奏」 10巻(591)

今回のお題は、戦う女子高生町長・槍桜ヒメと、比泉家に代々受け継がれる能力「調律(チューニング)」持つ生活相談所所長・比泉秋名を中心に、人間と妖怪が共存する町・桜新町を描いた「夜桜四重奏」の最新刊。

先ずは大雑把に概要を。

妖怪をこの世からあの世に送る、「調律」の力を受け継ぐ比泉家のいる桜新町は、古来より妖怪たちが集まる「旅立ちの地」として知られていた。その象徴であり、調律の際の道標でもある七本の巨大な桜「七郷」は、その昔調律を必ず成功させる為に比泉の本家である応秋が、分家の円陽を調律し、その一年後、円陽があの世から送り出した物。

しかし、志願してあの世に送られたと伝えられていた円陽は実際は一族もろとも人柱として無理やり送られており、七郷はその恨みを晴らす為にこの世に送り込んだ楔であった。

妖怪サトリの七海ギンの身体を乗っ取った円陽の末裔・円神は円陽の意志を受け継ぎ、七郷を開花させこの世とあの世の融合を目論む。

…という、割と暗いバックボーンを持っている物の物語自体は快活なアクション物となっております。

「100選」内のコメントにも書いていますが、本作の作者・ヤスダスズヒト氏は「女神異聞録デビルサバイバー」のキャラクターデザインや「デュラララ!!」のイラストといった、イラストレーターよりな人。

イラストレーターの描く漫画…という奴は、無駄な部分に凝ってしまったりで漫画としてはひたすら読み難いモノに…もっというと、漫画になっていないケースが少なくないんですが、この人の漫画はそういった事はないです。他にも「BTOOM!」の井上氏も、イラストレーター(というかこの人はゲームクリエイターか)でも読み易い漫画を書いてくれる人ですかね。

んで、本作ですが、今回はりら編の後日談が中心になってます。ざくろ編でも同様だったのですが、

1.円神の息のかかった妖怪ハンター登場
2.ヒメや秋名達とのバトル
3.紆余曲折で仲間入り
4.仲間になった次の日の日常パート

という流れになっていて、今回は4な訳ですね。
ココで面白いのが、この日常パート、同じ時系列を複数話…主となるキャラクターを変えてやってるんですね。例えば誰かと誰かが道でバッタリ会うシーンも、その主となるキャラクター視点で二度、三度描かれたりもする訳です。コレ、結構面白い描き方なんじゃないかな、と。

このやり方、物語の進行速度は著しく遅くはなるのですが、同じ時系列で主となるキャラクターの行動に合わせ、色々な形、角度でエピソード…といっても日常パートの場合は物語進行の上では他愛ないネタが多いのですが、見る事が出来る訳で、各キャラクターに対する受け手側からの「掘り下げ」が容易になるのですね。

つまり、「あ、アイツならこう言うよな」とか、「あの子ってこんな事考えてるのか」とか…受け手側のキャラクターに対する理解がより深められるんですね、より自然に、すんなりと。

一方のバトルパートに関しては、怒涛の展開で一気に進む訳で、そのフォローの意味もあるのでしょうが、この手法、作者の各キャラクターへの愛情が感じられて面白いと思うのですよ。そういえばこの作品、「嫌いになってしまうキャラクター」がいない(少ない)…というのも、各キャラクターがひたすら前向きで明るいから…という部分だけではなく、この繰り返し手法の様な「掘り下げ」が上手く機能しているからなのでしょうね。キャラクターを確立させる…という意味では、かなりの効果的なやり方だと思います。

そう考えると、イラストレーターの漫画な割に読み易い…というのもこういった「掘り下げ」という部分が大きいのかもしれません。

あ、今回の注目ポイントですが、今回の過去編にて、秋名の祖父・槇春が、現在は元老院総代の薄墨や甚六じいさんと活躍していた頃が回想され、枝垂から秋名の父親と枝垂の関係がちょろっと語られます。

そこからラストのエピソード…という流れで、槇春にとっての薄墨や甚六、秋名の父にとっての枝垂、のポジションが、秋名の場合はことはになるのだろうな、というのが今後への布石ですかね。しかし、モテモテの秋名ですが、こういう奴ならモテモテ君でも文句はないよな、と。

…で、余談ですが本作の舞台となった「桜新町」のモデルは、長谷川町子美術館がある事でも知られる世田谷区桜新町。実は私、この町に半年ばかり住んでた事があります。「サザエさん」の三河屋のモデルになった酒屋が現在はセブンイレブンになってまして、仕事帰りによくココで夕飯を買ったもんですよ。

そういう訳で、何となく親近感がある作品でもあったりするんですね、この「夜桜四重奏」って。



2011/01/25 「アイリス・ゼロ」第三巻(486)

遂に最新刊が発売された、当「該当者なし」…というか私が大プッシュ中の作品の一つ、「アイリス・ゼロ」です。去年の五月にこの作品の二巻をネタに、既に「クローズアップ」で取り上げていて、そこでこんな事を書いているんです。

・作品中の彼の活躍のせいで、彼の孤独感がやや薄れてしまっている印象はあるのですね。
・迫害される「欠落者」としての顔がやや薄まってしまっているのですね。

「低視聴率」をモットーに、なるべく人に関わらない…それが透の処世術…それが事件を介して簡単に友情を築いてしまった為に、本作のキモである筈の「迫害される欠落者(アイリス・ゼロ)」としてのキャラクターがぼやけてしまっている…という点…それに苦言を…というより、期待した訳です。

いやいやいや…期待通りといいますか、やってくれましたよ三巻では。今回は、前回ある人に好意を持っている女の子が、好意を持っている男子から告白されるシーンから始まります。その様子を野次馬根性丸出しで覗いていた聖、小雪、朝日が、それぞれ

告白された女の子の傍を飛び回る一羽の「黒い蝶」を
告白した男子の頭の上に浮かぶ「×」の字を
告白した男子から生える「悪魔のしっぽ」を

見てしまう、という前までのエピソードを存分に生かした冒頭でのこの描写、痺れます。そして、聖達ほどではないにせよ、透に近い存在と思っていたあのキャラクターの豹変!!正にニ巻までは「キャスティング」だったんだな、という展開です。

今までのエピソードでは、話の作り方が上手い、という印象でしたが、今回は漫画としての上手さが光る演出となっていてビックリですよ、ええ。そして、その人物の姦計により、透がこの漫画作品始まって以来の窮地に…今までのエピソードではやや万能過ぎないか?とすら思えた透の「欠落者」としての姿がキョーレツに描かれています。コレはね、アレだけ持ち上げて落としたのですから、その破壊力はさながら垂直落下式ブレーンバスターの様ですよ。

ネタバレになるので詳しくは書けないのですが、まぁそういう意味では、耐性のない人にはキツいかも知れない展開かもしれません。「欠落者」だけど想像力で物事を解決する透と、彼の不器用な優しさに惹かれた友達達…という仲良し4人組の学園生活を期待した人もいるんでしょうし、今回を「鬱展開」なんて言っちゃう人もいるかと思います。

でもね、「アイリス・ゼロ」はそんな仲良しこよしで終わってはいけない作品だと私は思ってます。このエピソードがラストになる公算が強いと思いますが、どんな結び方で決着するのか、またしても次巻が楽しみになってきましたよ。


2011/01/11 「タイガーマスク」(14)

全国の児童相談所に「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」名義でランドセル等が贈られている…というのは皆さんもご存じの筈。中には若月ルリ子や矢吹丈、京塚昌子、ムスカとか名乗ったケースもある様ですが、このご時世、自分の生活だけだって大変だろうに、こういう善意が出来るってのは凄い事だと思いますね。

ただ、心配な点も一つ…。

日本人ってのは不思議なもので、犯罪事件とかでも加害者ではなく被害者を責める風潮って少なからずある訳です。例えば、川崎の万引き中学生が逃げて電車に轢かれた事件で何故か万引き被害者である筈の書店側に抗議や非難の電話等が相次いだ為閉店した、という奴や、京都教育大の新歓コンパで潰されちゃった女の子がレイプされた件でも、レイプされた側を非難するいわゆる「セカンドレイプ」って奴がありましたしね。

だから今回の件も、報道を見た人の中には「伊達直人」を名乗った善意の行動に対し、「偽善だ」「二番煎じの便乗犯」とか言い出してしまう人っていると思うんですね、さびしい事に。

…偽善でもいいじゃないですか。その偽善で救われる人だっているんですから。二番煎じだっていいじゃないですか。善意である事に変わりはないんですから。

少なくとも、他人の善意に対し、何もやってない奴がグダクダと下らない事を言って嘲笑すべきではないと思うのです。

そういえば、「タイガーマスク」の中にはちびっこハウスのケン太が虎の穴に人質にとられた際、単身魔神像がそびえる虎の穴本部に乗り込んだタイガーマスクが襲いかかる虎の穴のレスラーに対し多勢に無勢、追い詰められていた所に、六人のタイガーマスクがあらわれる…というエピソードがあります。

この六人のタイガーマスクの正体は、ジャイアント馬場、アントニオ猪木、吉村道明、大木金太郎、グレート小鹿、上田馬ノ介…という、スゴイメンバーなのです。(上田馬之介も裏切りません/笑)

今回の各地に現れる「伊達直人」の報道で、何となくこのエピソードを思い出してしまいました。


2011/01/09 「ナナとカオル」第五巻(616)

さて、今回は前回の予告通り「クローズアップ」です。まぁ、大体の人が書くのはこの作品だと思ってたんじゃないかな?と。まぁ、学生時代にテストの小論文みたいな奴で延々とSMについて書き綴ったり、現国の課題である小説の続きを書く、というモノで官能小説を書いたりした危険人物ですから、私は。(でも、どっちも評価は良かった/笑)

コレ、題材が題材なので、流石の私も「100選」でネタにする事に躊躇していた作品なのですが、急転直下的な展開を見せた4〜5巻の結末がもうすぐ読めそうなので、その事に期待しつつ、という事で。

まぁ、この作品の「クローズアップ」を読もう、なんて人は知っているかも知れませんが、この「ナナとカオル」の作者、甘詰留太氏はここ数年白泉社や少年画報社でお色気アリの漫画を描いている人。この人元々は青年向け漫画…早い話、エロマンガを描いていた人。多分、ヒロインの名前が満子…とかいうと「ああ…」とか思いだしてしまう人もいるかと。結構その方面でも人気のあった漫画家さんです。

エロマンガの時は割と幼い、スレンダーというより痩せぎすなキャラクターが多かった気がしますが、一般の青年誌に連載を始めてからは割と肉感的なヒロインも多数描いてます。この「ナナとカオル」のメインヒロインもかなり肉感的なので、全裸シーンや乳首の露出ナシなのにそのエロさったらもう…特に、表情がね、エロいのです。

さて、エロ絡みの話はココまで。

本作のヒロイン、千草奈々は弁護士を目指す才女であり、陸上部でもエース。かつ生徒会副会長を務めるなど生徒からも教師からも信頼厚く、トドメに容姿も長い黒髪に年齢に似つかわしくない熟した身体を持つ…正に絵に描いた様な学園のヒロイン。しかし、生真面目で融通がきかず、「いい子」でいる事に人知れずストレスを抱えている。

対して主人公の杉村薫は、補習や追試の常連で落ちこぼれ。チビで容姿も冴えない上に、日々友人とエロ談義に花を咲かせており、SMに強い興味を持っており「キモムラ」等と蔑まれる事も少なくない男。

ナナは、カオルのコレクションのボンテージスーツをふとした事で着てしまい、その事がキッカケで頭の中真っ白に出来る「息抜き」としてカオルとのソフトSMに邁進していく…というのが本作の中身。ええ、エロマンガですね、確かに。

ただ、肉感的なヒロインが緊縛されたり開口器つけられたりスパンキングされたり…といったエロ描写にどうしても注目が行きがちですが、本作のキモってエロじゃないんですよ…という事をアピールしたいのです。

それはナナとカオル、2人の関係にあります。今までの流れからもそれはニュアンスとして作中に入れられてはいましたが、今回ハッキリと、双方から同時に描かれているのです。

ココでハッキリするのは、Mの道に邁進するナナはカオルに対して好意は持っているものの、それは「幼馴染の男の子」としての信頼関係が基本。「息抜き」においてもそれは絶対であり、彼女は第三者の視線には敏感に反応するのに、男である筈のカオルには絶対な信頼を寄せています。つまり、

「カオルが興奮して自分に襲いかかって来るかも知れない」

という危機感を持っていないのですね。しかも彼女にとってその危機感の欠如の理由は

「だってカオルだから」

というもの。つまり、転校したての頃に一緒に遊んでくれたライバル、そして中学の時に夢を告白しそれを応援すると言ってくれた男の子のまま。つまりは「唯一弱い自分を見せられる存在」なのです。

傍から見ればその信頼の置き様は立派な恋愛感情に見えなくもないのですが、彼女にはその自覚がない…。だから、カオルとなら割とあっけらかんと一線を踏み越えてしまえるのですね。

対するカオルの方は…もう何と言いますか、悲惨と言いますか、悲壮と言いますか…。ナナがカオルに対しそういった方面へ強く意識していないのに対し、彼はナナに対しあからさまに好意を持っている訳です。でも、彼にとってナナの存在は、まぶし過ぎる訳です。

学園のヒロインたるナナと、落ちこぼれである自分が不釣り合いな存在である事を、カオルは決定的に自覚しているのですね。きっとナナはこれからも努力を続け自分の夢を実現させる…でも、その時彼女の隣には自分はいない。彼女にもっと相応しい、自分等到底叶わない相手がいる…。最早カオルの彼女への想いは「崇拝」と言えるかも知れません。

だからこそ、彼は崇拝対象への肉欲を自ら戒め、彼女を傷つけないよう器具の手入れも徹底するし、プレイスポットに対しても入念な下見を行ない、脚本まで書いて「息抜き」を演出するのですね。

この、ある意味卑屈とも言えるナナへの想いというのが、カオルの行動原理なのです。彼女を目茶目茶にしたい気持ちと、まぶし過ぎる彼女を直視出来ない自分もいる…。

…コレ、どっちかが自分の心情は吐露したら何だか普通に幸せに結ばれそうなのに…この不器用さ…切ないっしょ?

「ほらぁ〜アタシってちょいM?だからぁ〜」

な〜んて風に世間では誤用されちゃってますが、イジメられたりしばかれるのが好きなのが「M」でもなければ、イジメたりしばくのが好きなのが「S」、という訳ではないのですね。それは時として表裏一体で入れ替わる事すらある訳で、その倒錯的な行為の中にはお互いを思いやる強い絆、信頼関係がある訳で。

…そう考えると、ナナとカオルの関係においては実は受け入れる側…Mのナナではなく、与える側のカオルの方がS役を演じ切れていないのです。少なくとも今の2人は寄り添う関係にはなれず、カオルが遠慮なくもたれかかってくるナナを、がくがく膝を震わせながら必死に支えている関係、と言えるのかも。そういう意味で言えば、カオルはナナが彼に預ける信頼程は、彼女に対しての信頼しきれていないのかも知れません。その信頼しきれない理由というのが、他でもない押し殺している彼女に対する想い、な訳ですが。

そんな2人の関係に転機がありそうなのもこの5巻、というのも今回取り上げたポイント。2人の「息抜き」の実情を唯一知る人物、舘が再びカオルと「息抜き」をした事により、ナナの方のカオルに対する心情…想いに変化が…という引きで、今回は終わってます。

いや〜、この作品、基本的にはエロマンガだと思います。扱っているネタはSMですし、描写自体も直接的なものはないとはいえ十二分にエロい訳で、それはまごうことなき事実。そういったモノに耐性がないとキツいのかもしれません。ただ、この作品の本質はまごうことなき恋愛…いや純愛といっても良いかも知れません。特にカオルの心情に関しては、よっぽどのモテモテイケメン野郎でもない限り、男として何となく共感出来てしまう部分も多いのではないかと。私など、リアルでブオトコやってますからもうね、ナナに対する想いとかね、もう分かる分かる。(苦笑)

いやホント、「エロ」という言葉で切り捨ててしまうには勿体ない作品ですよ、ええ。流石にナナやカオルと同世代(高校生)以下にはおススメ出来ませんが、「所詮は半端なエロマンガだろ」なんて侮っている人や、「SMとかって考えられない」とか思ってる人にも読んで欲しい作品なのです。

…大丈夫、痛くしないから。(笑)


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